部下任せにしない!課長・部長が実践すべきExcelで業務をスピードアップする10の便利関数

はじめに: 業務効率化の重要性とExcelの役立ち方

課長・部長の皆さん、データの集計や分析が苦手で部下任せにしていませんか?この記事では、業務を劇的に効率化するためのExcel関数10選を具体的なビジネスシナリオを交えて解説します。これにより、業務のスピードアップと正確性の向上を実現しましょう。

SUM関数とSUMIF関数: 簡単な合計と条件に基づく合計

SUM関数の使い方の例:

ケーススタディ: 月間売上の合計

売上データが以下のように列Aに入力されているとします。

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  • セルA14に合計を求めるための式を入力します。
=SUM(A1:A12)
  • SUM関数は、セル範囲に含まれる数値をすべて合計する関数です。
  • 結果: 1,850,000

この式は、A1からA12のセルに入力された売上データの合計を計算します。月次の売上報告を迅速に作成する際に役立ちます。

SUMIF関数の使い方の例:

ケーススタディ: 特定の条件に基づく売上の合計

売上データが列A、カテゴリが列Bに入力されているとします。

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  • セルA14に「新規」のカテゴリに基づく合計を求めるための式を入力します。
=SUMIF(B1:B12, "新規", A1:A12)
  • SUMIF関数は、指定された検索条件に一致するセルの値を合計する関数です。
  • 結果: 1,230,000

この式は、B1からB12の範囲で「新規」と分類された売上の合計をA1からA12のセルから取得します。新規顧客の売上だけを集計する際に便利です。

VLOOKUP関数: データの検索と参照の効率化

VLOOKUP関数の使い方の例:

ケーススタディ: 社員の情報を検索

社員IDが列A、社員名が列B、役職が列Cに入力されているとします。

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  • セルD1に「1002」に対応する役職を検索するための式を入力します。
=VLOOKUP(1002, A1:C5, 3, FALSE)
  • VLOOKUP関数は、指定された範囲の1列目で特定の値を検索し、指定された列と同じ行にある値を返します。テーブルは昇順で並べておく必要があります。VLOOKUP関数の4番目の引数は「検索方法」(TRUE:近似一致、FALSE:完全一致)です。
  • 結果: 課長

この式は、A1からC5の範囲で「1002」を検索し、その行の3列目(役職)のデータを返します。役職の情報を迅速に確認する際に役立ちます。

INDEX/MATCH関数: 高度なデータ検索と参照

INDEX関数とMATCH関数の使い方の例:

ケーススタディ: 商品の売上データを検索

商品コードが列A、商品名が列B、売上額が列Cに入力されているとします。

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  • セルD1に「パソコン」の売上額を取得するための式を入力します。
=INDEX(C1:C5, MATCH("パソコン", B1:B5, 0))
  • MATCH関数は、指定された照合の種類(1:以下、0:完全一致、-1:以上)に従って検査範囲内を検索し、検索値と一致する要素の配列内での相対的な位置を表す数値を返します。
  • INDEX関数は、指定された行と列が交差する位置にある値またはセルの参照を返します。
  • 結果: 50000

この式は、B1 から B5 の範囲で「パソコン」を検索し、その行の C列(売上額)のデータを返します。MATCH関数で任意の列や行を検索し、その結果をINDEX関数に使用することで、任意の列や行から値を返すことができます。

IF関数とIFS関数: 条件に応じたデータ処理の自動化

IF関数の使い方の例:

ケーススタディ: 売上のボーナス支給判定

売上データがセルA1に入力されているとします。

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  • 売上が100万円以上ならボーナス支給、未満なら支給なしとする場合、B1セルに次のように記述します。
=IF(A1 >= 1000000, "ボーナス支給", "ボーナスなし")
  • IF関数は、論理式の結果(真または偽)に応じて、指定された値を返します。
  • 結果(A1が1200000の場合): ボーナス支給

この式は、A1の値が1,000,000以上の場合に「ボーナス支給」、それ以外の場合には「ボーナスなし」と表示します。ボーナス支給の基準に基づいた自動判断を簡単に実装できます。

IFS関数の使い方の例:

ケーススタディ: 売上の評価

気温がセルA1に入力されているとします。

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  • 「猛暑日」、「真夏日」、「夏日」に分類したい場合、B1に次のように記述します。なお、25度未満であれば、そのまま返します。
=IFS(A1 >= 35, "猛暑日", A1 >= 30, "真夏日", A1 >= 25, "夏日", A1 < 25, A1)
  • IFS関数は、1つ以上の条件が満たされるかどうか確認し、最初の真条件に対応する値を返します。この関数はExcel2019以降で利用することができる関数です。
  • 結果(A1が32の場合): 真夏日

この式は、A1の値に応じて「猛暑日」、「真夏日」、「夏日」またはそのままの気温のいずれかを表示します。複数の条件を一度に評価することで、データの分類がスムーズになります。

COUNTIF関数とCOUNTIFS関数: 条件に一致するセルの数

COUNTIF関数の使い方の例:

ケーススタディ: 高額取引の数をカウント

取引額が列Aに入力されており、10,000ドル以上の取引の数をカウントしたい場合、次のように記述します。

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  • セルB1に「10,000ドル以上の取引数」をカウントするための式を入力します。
=COUNTIF(A1:A8, ">10000")
  • COUNTIF関数は、指定された範囲に含まれるセルのうち、検索条件に一致するセルの個数を返します。
  • 結果: 5

この式は、A1からA8の範囲で10,000より大きい取引の数をカウントします。高額取引の頻度を把握するのに便利です。

COUNTIFS関数の使い方の例:

ケーススタディ: 高額かつ特定の担当者による取引数のカウント

取引額が列A、担当者名が列Bに入力されているとします。

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  • セルC1に「田中」の担当で10,000ドル以上の取引数をカウントするための式を入力します。
=COUNTIFS(A1:A8, ">10000", B1:B8, "田中")
  • COUNTIFS関数は、特定の条件に一致するセルの個数を返します。
  • 結果: 4

この式は、A1からA8の範囲で10,000より大きく、かつB1からB8の範囲で「田中」の取引の数をカウントします。担当者ごとの高額取引の把握に役立ちます。

TEXT関数: データのフォーマット調整

TEXT関数の使い方の例:

ケーススタディ: 売上額の通貨形式にフォーマット

売上額がセルA1に入力されており、

  • 通貨形式で表示したい場合、次のように記述します。
=TEXT(A1, "$#,##0")

実行結果(A1が150000の場合):

  • TEXT関数は、数値に指定した書式を設定し、文字列に変換した結果を返します。
  • 結果: $150,000

この式は、A1の数値を「$」記号付きの通貨形式で表示します。財務報告や予算表で通貨形式を統一するのに役立ちます。

まとめ: 業務効率化の第一歩としてのExcel関数の活用

この記事で紹介したExcel関数は、業務でのデータ処理や分析を効率化するための強力なツールです。SUM関数やVLOOKUP関数、INDEX/MATCH関数、IF関数、COUNTIF関数などを使いこなすことで、業務のスピードと正確性を向上させることができます。具体的なビジネスシナリオを通じて、各関数の効果的な使い方をマスターし、業務の負担を軽減してください。業務効率化の第一歩として、ぜひこれらの関数を活用してみてください。

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