Power Apps for Teams の小技!編集フォームのテキストボックスをリッチテキストエディタに変更して表現豊かなデータ入力を実現する

はじめに

Power Apps for Teams を活用すると、チーム内の業務プロセスを効率化するアプリを簡単に作成できます。その中でよく使われるのが「編集フォーム」です。「編集フォーム」は簡単に画面に追加し、データソースにアタッチすることができますが、標準で設定される「テキストボックス」では表現力が不足することがあります。例えば、問い合わせ内容や備考欄など、「リッチテキスト」(太字・色付け・リストなど)を活用したい場面があります。

そこで本記事では、「編集フォーム」の「テキストボックス」を「リッチテキストエディタ」 に変更する方法を紹介します。利用するデータソースは Dataverse for Teams です。サンプルとして、添付画像のアプリの「問い合わせ内容」の入力欄をリッチテキスト化します。

なお、この記事は、Power Apps を起動してアプリを作成し、スクリーン上にコントロールを配置するなど、ある程度Power Apps の基本操作ができる方を対象にしています。Power Apps の基本操作から学びたい方は、別途関連サイトや書籍を参考にしていただくことをおすすめします。

リッチテキストエディタとは

「リッチテキストエディタ」コントロールは、ユーザーがテキストを編集し、書式を設定できるようにするコントロールです。これにより、ユーザーはテキストに色を付けたり、太字や斜体にしたり、リンクを挿入したりすることができます。

編集フォームのデフォルト設定

Power Apps for Teams で編集フォームを追加しデータソースをアタッチすると、データソースのフィールドに対応した 「データカード」が自動的に作成されます。この「データカード」内には、データソースのフィールドのデータ型に応じ、入力フィールドとして「 テキストボックス」が配置され、ユーザーがデータを入力・編集できるようになります。

「テキストボックス」はデフォルトで通常のテキストのみ入力可能で、太字・箇条書き・リンク挿入 などの書式設定を行うことはできません。そのため、リッチテキストを扱いたい場合は、「テキストボックス」を「リッチテキストエディタ」に変更する必要があります。

リッチテキストエディタへの変更手順

Dataverse for Teams のデータ型を変更する

まず、データソースの「問い合わせ内容」フィールドのデータ型を変更します。

  1. Power Apps の「データ > データの編集」から Dataverse for Teams の「問い合わせ内容」フィールドの「列の編集」を開く。
  2. データ型(書式)を『テキスト』から『リッチテキスト』に変更。
  3. 保存して「最新の情報に更新」で更新。

編集フォームのコントロールをリッチテキストエディタに変更

次に、フォームのテキスト入力欄をリッチテキストエディタに変更します。

  1. 「問い合わせ内容」の「カード」を選択し、「挿入 」から「リッチテキストエディタ―」(RichTextEditor)を追加。
  2. 「リッチテキストエディタ」の「Default」プロパティに「Parent.Default」を設定。
  3. 「リッチテキストエディタ」の「DisplayMode」プロパティに「Parent.DisplayMode」を設定。
  4. 「カード」の「Update」プロパティに「RichTextEditor.HtmlText」を設定。
  5. 「問い合わせ内容」の「カード」のデフォルトの「テキストボックス」を削除。

さらに活用するためのカスタマイズ

リッチテキストエディタをより効果的に活用するために、以下のカスタマイズも可能です。

① ツールバーのカスタマイズ

リッチテキストエディタには、デフォルトで多くの書式設定ツールが含まれていますが、業務用途や入力制限の要件に応じて ツールバーのボタンをカスタマイズ することができます。例えば、「太字」「箇条書き」「番号付きリスト」など、特定の書式設定のみを許可することが可能です。

DataCardValueX.Toolbar = ["bold", "italic", "underline", "bullet", "number"]4. フォームの動作確認

② 文字数制限の設定

リッチテキストエディタでは、ユーザーが自由に入力できるため、長すぎる文章の入力を防ぐために MaxLength プロパティを設定できます。これにより、指定した文字数を超える入力を制限することができます。

DataCardValueX.MaxLength = 1000

③ 初期値の設定

リッチテキストエディタの入力欄にあらかじめ特定のテキストを表示させたい場合は、Default プロパティを設定します。これにより、ユーザーが入力を開始する前に、案内文やテンプレートのテキストを表示できます。

DataCardValueX.Default = "<p>はじめに入力するテンプレートテキスト</p>"スクリーンショット差し込み

まとめ

Power Apps for Teams の編集フォームでテキストボックスをリッチテキストエディタに変更することで、より表現豊かなデータ入力が可能になります。特に、問い合わせフォームや備考欄などで、太字・箇条書き・リンク挿入 などの書式設定を活用できるため、視認性が向上し、情報の伝達がスムーズになります。リッチテキストエディタを利用するポイントは次のとおりです。

✅ Dataverse for Teams のフィールドをリッチテキスト型に変更
✅ 編集フォームのテキストボックスをリッチテキストエディタに変更
✅ プロパティを適切に設定し、ツールバーや文字数制限をカスタマイズ

リッチテキストエディタを活用することで、データ入力の利便性や表現力が向上し、業務効率化にもつながります。本記事が皆さまの業務アプリケーション開発の一助になれば幸いです。

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