Microsoft Power App(以下、Power Apps)は、専門性の高い技術や開発の経験を持たなくてもビジネス ニーズに対応するモバイル アプリや Webアプリを比較的簡単に作成できるローコード ツールです。
Microsoft Teams(以下、Teams)では、Power Appsアプリを使用して、該当するチームのメンバー全体又は権限を有するメンバーが利用できるアプリを作成することができます。
本サイトでは、Power Appsを利用してアプリを作成する上で役に立つちょっとしたテクニックを紹介しています。
はじめに
今回は、Power Apps by Teamsのコンボボックスコントロールの選択肢を”items”プロパティで直接設定する方法について解説します。
コンボボックスコントロールは、ユーザーがリストから複数の項目を選択できるようにすることで、フォームの柔軟性を高めます。しかし、これらの選択肢を”items”プロパティを通じて直接設定する方法は一見複雑に思えるかもしれません。この記事では、その手順を簡単に説明します。
なお、この記事は、Power Appsを起動してアプリを作成し、スクリーン上にコントロールを配置するなど、ある程度Power Appsの基本操作ができる方を対象にしています。Power Appsの基本操作から学びたい方は、別途関連サイトや書籍を参考にしていただくことをおすすめします。
コンボボックスとは
コンボボックスは、ドロップダウンリストから項目を選択するためのUIコントロールです。これにより、ユーザーは複数の選択肢から一つ又は複数の値を選ぶことができます。これは、ユーザーがアプリケーション内で選択を行う際に非常に便利な機能です。
“items”プロパティの設定方法
コンボボックスの選択肢は、”items”プロパティで次のとおり設定します。
- Power Appsを開き、編集したいアプリを選択します。
- コンボボックスコントロールをクリックします。
- 右側のプロパティパネルの詳細設定から、”items”プロパティを見つけます。
- “items”プロパティに、選択肢となるデータを入力します。例えば、[“選択肢1”, “選択肢2”, “選択肢3”]と入力します。
- また、より複雑なデータ構造を持つ選択肢を設定することも可能です。[{Label: “選択肢1”, Value:1}, {Label: “選択肢2”, Value:2}, {Label: “選択肢3”, Value:3}]と指定すること各選択肢に”Label”と”Value”の2つの属性を持たせることができます。
この方法では、”Value”は内部的に使用される値であり、“Label”はユーザーに表示されるテキストです。このように設定することで、ユーザーは”ジャガイモ”、“スイカ”、“トウモロコシ” ・・・と表示される選択肢を見ることができ、選択した際にはそれぞれ”1”、“2”、”3″・・・という値が内部的に使用されます。
この通り設定すると、コンボボックスの選択肢にこれらが表示されるはずですが、何やら意味不明な数字が表示されることがあります。
これは、”items”プロパティの設定後、次のとおりフィールドを指定することで解消されます。
- コンボボックスのプロパティパネルからフィールドの編集をクリックします。
- データパネルからフィールドの追加をクリックします。
- フィールドを選択(ここでは”Label”と”Value”)して追加をクリックします。
こうすることでコンボボックスにフィールドが追加され正しく表示されます。
まとめ
Power Appsの”コンボボックス”コントロールにおいて、”items”プロパティを直接設定することで、データーソースなどを利用せずにユーザーにとって有用な選択肢を簡単に提供することが可能です。この機能を活用して、より効率的で使いやすいアプリケーションを作成してください。この情報が皆さんのアプリ作成に役立つことを願っています。